防火知識
私たちの生活は昔に比べて格段によくなっているはずなのに、火災はいっこうに減らないのはどうしてでしょう。
タバコや子供の火遊びなど、暮らしの中での危険性など、気をつけていただきたいポイントなどをまとめてみました。
かけがえのない生命や財産を守るために、ぜひ実行してください。
(記事は逐次追加していきます。)
- 廃消火器のリサイクルについて
- 消火器の正しい使い方
- ながら調理は火災の元(天ぷら油火災)
- 子供に火のこわさを教えましょう(子供の火遊び)
- タバコ火災について
- コンセントから出火(電気火災)
- 見えない壁の中から出火(低温着火)
- 失火責任とは?(失火ノ責任ニ関スル法律)
- 厨房における火災予防
- エアゾール式簡易消火具の不具合に係る注意喚起について
廃消火器のリサイクルについて
古くなった消火器は、いざという時に使えなかったり、そのまま放置していると、事故につながる場合があります。
消火器の処分は(一社)日本消火器工業会が地域の販売代理店(リサイクル窓口)と協力して行っていますので、お近くの窓口へお問い合わせください。
○(一社)日本消火器工業会ホームページはこちら↓
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○リサイクル窓口検索はこちら↓
リサイクル窓口検索ページ(日本消火器工業会)へ移動します
○廃消火器リサイクルに関するリーフレット(一般向け)はこちら↓
リーフレット(390.9KB)[774clicks]
○廃消火器リサイクルに関するリーフレット(事業者向け)はこちら↓
リーフレット(788.4KB)[1044clicks]
消火器の正しい使い方
火災を大きくしないためにも、すばやく消火することが大切です。一般的には、天井に火が移る前までは消火器で消すことができるといわれています。万一のためにも、消火器はいつでも使えるところに置いておきましょう。また、防災訓練などに積極的に参加して、実際に体験してみるといいでしょう。
1.安全ピンを引き抜く |
2.ホースをはずし火元に向ける 3.レバーを強く握る |
ながら調理は火災の元(天ぷら油火災)
天ぷら油を原因とした火災のほとんどは、火を止めずにその場から離れたことが原因で起きています。特に不意の来客や電話などのときに、気が緩んでしまうケースが多いといわれています。この手の火災のほとんどが、器具の故障や欠陥でなく、人為的なミスにより発生しているといわれます。
少しの間でも、火元から離れる時には必ず火を消しましょう。温度が上昇しても自動的に火が消える過熱防止装置付のコンロも市販されていますので、検討されてもいいかと思います。また、万一のときのために、消火器などを用意するのも大切です。
天ぷら油は過熱を続けると、口火がなくても自然に発火してしまいます。この発火に熱源の種類は関係ありません。また、コンロの火を弱火にしても、15分~20分も過熱し続ければ火はついてしまうのです。
子供に火のこわさを教えましょう(子供の火遊び)
私たちの生活が便利になっていく一方で、子供たちが火の取扱いや恐ろしさを学習する機会が少なくなってきています。
子供は好奇心が旺盛で、親や周囲の人の行動を真似しながら成長します。火に触れることが減っているいま、小さい時から意識して火の大切さや怖さを教える必要があります。
花火やキャンプなどで楽しみながら、火の使い方を教えるのもよいでしょう。
タバコ火災について
タバコによる火災の場合は、ぼやや一部焼失など、比較的規模の小さい火災でも死者が発生してしまいます。これは、火災の原因のほとんどが、寝タバコだということに原因があるのです。
熱や炎も怖いですが、枕元で発生するために一酸化炭素中毒により命を落とすことも少なくありません。
また、吸殻がいっぱいになったガラス製の灰皿が割れて燃え広がり、死者の出た火災も起きています。
「寝タバコは、しない、させない」を徹底する!吸殻はこまめに捨てて、いつも灰皿をきれいにしましょう。材質がガラス以外でも灰皿には水を入れて使用し、吸殻は火が完全に消えているのを確認してから捨てましょう。
燃えにくい素材、加工を施したふとんやカーペット、カーテン、エプロンなどの防炎品は火が燃え広がるのを抑え、万が一のときに大きな効果を発揮します。火災を防ぐために防炎品を積極的に活用しましょう。
○火災予防に関するリーフレットはこちら↓
リーフレット(4.8MB)[651clicks]
コンセントから出火(電気火災)
突然、コンセントに差してある電気コードのプラグが火を噴くことがあります。
これは「トラッキング」と呼ばれ、差しっ放しのプラグの刃の隙間にホコリなどがたまり、これが湿気を吸って起こる現象です。
長い期間、この状態のままで、湿気により刃の間にごく弱い電流が流れ、プラグのプラスチックが変質して電気を通しやすい物質(グラファイト)になり、ついには発火にいたるわけです。
トラッキングの怖さは、電気器具を使っていなくてもプラグを差し込んだ状態だけでも起こることと、トラッキングが発生していてもブレーカーが切れにくいことです。知らない間に火災になりますので、本当に怖い話です。
長い期間差しっ放しになる「冷蔵庫」「エアコン」「洗濯機」などは、湿気の多い梅雨時などは一度プラグを抜いてみて異常がないかを点検したり、乾いた布でたまったホコリを掃除するなどして注意しましょう。
見えない壁の中から出火(低温着火)
台所でガステーブルを使って煮炊きをしていたところ、伝導過熱によりタイルを施した側面壁の内部から出火することがあります。
これは、壁の中の材木が長い時間熱せられると炭化して炭のようになり、最後は熱がなくても燃え出すような状態になっていたのです。これを「低温着火」と呼んでいます。
火災予防条例では、ガスコンロなどの火を使う器具の周囲は一定の間隔を空けることになっています。この間隔がとれないときは、ステンレス板や石膏ボードなどの燃えない板で熱が壁に伝わらないようにしましょう。これらの板の厚さや貼り方にも基準がありますので、お近くの消防署へご相談ください。
失火責任とは?(失火ノ責任ニ関スル法律)
明治32年に制定された「失火ノ責任ニ関スル法律」というのがあります。本則が1文のみの短い法律ですが、失火により他人の財産に損害を与えた場合は、その損害を賠償しなくてもよいというものです。自宅を焼いた上に類焼先の家屋の責任を1個人にとらせるのは酷であり、木造家屋が多く、しかも住宅が密集している地域が多い日本固有の住宅環境では、類焼の範囲が広がりやすく、失火者の賠償能力をはるかに超えるなどの理由で、現在でもこの法律が適用されています。
ただし、失火者に重過失があったとされた場合には賠償責任が発生します。例えば、てんぷらを揚げていて、台所を離れたために油に引火して火事が起きた場合、電気コンロをつけたまま眠り、寝具の裾がコンロに触れて火災を起こした場合などは、過去の判例では「重過失」とされています。つまり、「重過失」とは、常識的な注意ではなく、わずかな注意さえすれば事故が起きなかったのに、漫然と事態を見過ごした状態をさします。このような事例は民法709条の「不法行為責任」が適用され、失火者が賠償責任を負うことになります。
厨房における火災予防
平成28年12月に発生した糸魚川市大規模火災では、飲食店の大型こんろの消し忘れが原因で火災となりました。飲食店で起こる火災の主な原因は「こんろ」であり、その詳細な原因としては、「消し忘れ」、「過熱」、「可燃物の接触」といった人的なものが多くなっています。
○厨房における火災予防のチェックリストはこちら↓
チェックリスト(1.5MB)[947clicks]
○総務省消防庁作成の広報用映像はこちら↓
厨房における火災予防の広報用映像
エアゾール式簡易消火具の不具合に係る注意喚起について
ヤマトプロテック株式会社製エアゾール式簡易消火具の一部製品において、全国的に破裂事故が発生しており、令和4年5月31日時点、事故認知本数は7,635本に達してます。当消防本部管内においても、これまでに4件の破裂事故が発生しています。当該破裂事故は、気温の上昇と共に増加する傾向が見受けられるので注意が必要です。
また、エア・ウォーター・ゾル株式会社製エアゾール式簡易消火具の一部製品において、保管中にバルブ先端から充填された消火薬剤が漏出する不具合が、令和元年7月5日時点で、35本発生しています。(購入されたお客様からの報告はなし。) 当該エアゾール式簡易消火具の一部製品は、エアゾール容器の密閉性を維持しているゴム材が正常とは異なる状態になっているため、密閉性が低下し漏出に至っています。
ご自宅にあるエアゾール式消火具が、対象商品に該当するか確認をお願いします。
○ヤマトプロテック㈱製エアゾール式簡易消火具のリーフレットはこちら↓
リーフレット(207.4KB)[811clicks]
○エア・ウォーター・ゾル㈱製エアゾール式簡易消火具の関係資料はこちら↓
関係資料(331.8KB)[649clicks]